相続は、手間がかかる

教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税制度 ~ 贈与者、 非課税金額の範囲 ~

石川県の相続税専門税理士

金沢市、野々市市、白山市、小松市を中心に活動しています!

ブログをお読みいただき、ありがとうございます。

  

今年も平成29年中に行われた贈与について、贈与税の申告が始まっています。

平成3021日から315日までの間に贈与税の申告と納税をする必要が

あります。

  

親子間や祖父母と孫の間で行われる教育資金の贈与で、必要なときに

その都度支払われるものは、贈与税がかかりません。

一方で、教育資金は、多額の資金が必要になるため、早い段階で一括贈与したいという

声も多いと思われます。そこで、親世代から、子や孫へ早期の資産移転を促すために、

教育資金の一括贈与にかかる贈与税の非課税制度が設けられました。

  

〔 どんな制度?〕

       平成25年4月1日から,平成31年3月31日に行われる贈与が対象

       両親や祖父母から子や孫に教育資金を一括して贈与する場合、

        子や孫ごとに 1,500 万円までを非課税とする

              学校等以外の者に支払われる金額については、500万円を限度に非課税となる

       贈与された資金を,金融機関において子や孫名義の口座で管理し

        資金が教育費に使われることを金融機関が確認する

       口座は,子や孫が30歳になった日に終了する

       子や孫が30歳になった時点で、使い残しがあれば、子や孫に贈与税が課税される

      当事務所のホームページ 「相続税対策」

               ブログ      「電磁的記録による領収書の提出」 も ご覧ください。

  

この教育資金の一括贈与ですが、実際に適用を考えたとき、

 「非課税になる金額は、1,500万円? それとも 1,500万円+500万円?」

 「学校って、どの範囲を指すの?」

 「教育資金って、具体的には どんな資金?」

 「この制度が適用されない資金は?」  など 疑問がどんどん出てくるのではないでしょうか。

 そんな疑問に文部科学省は、詳しいQ&Aを出しています。とても具体的な内容となっています。

 そのなかから、重要性が高いと思われる項目を紹介していきます。

  

Q. 贈与者は、両親や祖父母に限られるのですか?

 〔 回答 〕

    養父母は、この制度の対象となります

      配偶者の両親、祖父母は対象にはなりません。

    贈与を受ける者の直系の曽祖父母,祖父母,父母に限り、適用を受けることができます。

  

Q. 学校等以外の者に支払われる金額は 500 万円まで非課税ということですが、

       1,500 万円までの非課税枠に 500 万円を加え、2,000 万円まで非課税になると

       いうことですか?

 〔 回答 〕

    2,000 万円まで非課税になるわけではありません。

      非課税となる総額は 1,500 万円です。1,500 万円の枠の中で、学校等以外に

      支払われる塾や習い事等については、500万円まで非課税とすることが可能です。