相続は、手間がかかる

財産の名義変更があった場合の課税関係

石川県の相続税専門税理士

金沢市、野々市市、白山市、小松市を中心に活動しています!

ブログをお読みいただき、ありがとうございます。

  

今年も平成29年中に行われた贈与について、贈与税の申告が始まりました。

平成3021日から315日までの間に贈与税の申告と納税をする必要が

あります。

  

贈与税の申告方法には、暦年課税と相続時精算課税の2つがあります。

どちらかを選択して申告することになります。

いったん相続時精算課税を選択すると、その後、暦年課税は選択できなくなるので

注意が必要です。

  

「贈与」というと、親から子や孫に金銭を渡す、というイメージを持つ人が

多いと思います。金銭の授受がなかった場合でも、贈与と認識され、

贈与税の申告をしなければならないケースは他にもあります。

 

例えば、子供の名義で車を買う、不動産の名義を奥さんに変更した、

所有している株式の名義を奥さんに変更した等の行為が、

対価のやりとりをせずに行われることは珍しいことではありません。

家族間で行われるため、金銭のやりとりを行うことは少なく、

つい贈与の問題を見逃してしまいがちです。

  

相続税法基本通達では、下記のように定められています。

  不動産、株式等の名義の変更があった場合において対価の授受が行われていないとき

   又は他の者の名義で新たに不動産、株式等を取得した場合においては、これらの行為は、

原則として贈与として取り扱うものとする。

  

この通達より、 対価のやりとりをせずに財産の名義変更をした場合

               他の人の名義で新たに財産を取得した場合    には、贈与となります。

 

名義変更が行われたときは贈与となるわけですが、誤って名義変更をしてしまったなど

やむを得ない理由があったときは、条件によっては贈与とはならないという救済措置が設けられています。

国税庁のホームページ上、

名義変更等が行われた後にその取消し等があった場合の贈与税の取扱いについて」

  で公開されています。