石川県の相続税専門税理士
金沢市、野々市市、白山市、小松市を中心に活動しています！
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前回、死亡保険金を受け取った場合の計算例を紹介しながら、
法定相続人の数について 解説させていただきました。
死亡保険金とならんで、被相続人の死亡によって死亡退職金が支給された場合も
法定相続人の数を使って非課税金額を計算します。
どんなときに 死亡退職金が相続財産とみなされるのか、
また具体的な計算方法を紹介していきたいと思います。
☆ 相続財産とみなされて相続税の課税対象となるのは？
① 被相続人に支給されるべきであった退職手当金や功労金などを受け取った場合で
② 被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したもの
③ 実質的に退職手当金として支給されたものであるときは、
名目にかかわらず、現物で支給された場合も含まれます。
〔 500万円 × 法定相続人の数 が非課税 〕
退職手当金を受け取った場合は、
500万円 × 法定相続人の数 で計算した金額が 非課税となります。
☆ 法定相続人の数とは、相続の放棄をした人がいても、その放棄が
なかったものとした場合の相続人の数をいいます。
☆ 法定相続人の中に養子がいる場合、法定相続人の数に含める養子の数は、
実子がいるときは1人、実子がいないときは2人までとなります。
例） 山田 太郎 … 父 平成29年4月1日死亡
山田 花子 … 母 太郎さんの死亡により受け取った退職手当金 2,000万円
山田 一郎 … 長男 〃 1,000万円
山田 二郎 … 二男（相続を放棄） 〃 500万円
上記のケースで、退職手当金を受け取った場合の非課税金額は、
500万円×３人＝1,500万円となります。
二郎さんは、相続の放棄をしています。
法定相続人の数は、相続の放棄をした人がいても、その放棄がなかったものとした場合の
相続人の数をいうので、１人としてカウントします。
☆ 非課税金額の計算
花子さん 1,500万円 ×（2,000万円／2,000万円＋1,000万円）＝ 1,000万円
全体の 花子さん分 相続人が受け取った
非課税金額 退職手当金の合計額
一郎さん 1,500万円 ×（1,000万円／2,000万円＋1,000万円）＝ 500万円
全体の 一郎さん分 相続人が受け取った
非課税金額 退職手当金の合計額
◎ ポイント
相続人以外の人が取得した退職手当金には非課税の適用はありません。
したがって、相続を放棄している山田二郎さんは、退職手当金を
受け取っていますが、非課税の適用を受けることはできません。