相続は、手間がかかる

法定相続人の数

石川県の相続税専門税理士

金沢市、野々市市、白山市、小松市を中心に活動しています!

ブログをお読みいただき、ありがとうございます。

  

前回、死亡保険金を受け取った場合の課税関係について紹介しました。

被保険者と保険料の負担者が同一人の場合は、相続税が課税されることになります。

 

保険金の計算をするときや基礎控除額を算出するときは、法定相続人の数を基に行います。

法定相続人の数とは、相続税の計算上 使用する数で、注意しなければならないポイント

があります。今回は、保険金の計算方法を具体例にしながら、そのポイントも含めて解説していきます。

 

500万円 × 法定相続人の数 が非課税

   死亡保険金を受け取った場合は、

    500万円 × 法定相続人の数 で計算した金額が 非課税となります。

   先日のブログでは、生命保険の非課税枠を利用したさまざまなメリット

   紹介しました。非課税金額の計算をするときには、法定相続人の数を

   把握することがポイントとなってきます。

 

 〔 ケース1

  例)山田 太郎  父 平成2941日死亡

    山田 花子  母

    山田 一郎  長男

    山田 二郎  二男

    山田 三郎  三男(相続を放棄)

 

    上記のケースで、死亡保険金を受け取った場合の非課税金額は、

     500万円×4人=2,000万円となります。

     今回の法定相続人の数は、4人となります。

 

    法定相続人の数とは

         相続の放棄をした人がいても、その放棄がなかったものとした場合の相続人の数をいいます。

         したがって、山田三郎さんは、相続の放棄をしていますが

        保険金の非課税金額を計算するときは、一人としてカウントします。

 

        ポイント

              今回のケースで、山田三郎さんは、相続を放棄しているため

              死亡保険金を受け取っていても、非課税の適用を受けることはできません。

              相続人以外の人が取得した死亡保険金には非課税の適用はありません。

 

  〔 ケース2〕

    例) 山田 太郎   父 平成2941日死亡

       山田 花子   母

       山田 一郎   長男

       山田 ひろみ  養子(特別養子縁組ではない)

        山田 さとみ  養子(特別養子縁組ではない)

 

    上記のケースで、死亡保険金を受け取った場合の非課税金額は、

     500万円×3人=1,500万円となります。

     今回の法定相続人の数は、3人となります。

 

    ◎ ポイント 

         法定相続人の中に養子がいる場合、法定相続人の数に含める養子の数は、

          実子がいるときは1人、実子がいないときは2人までとなります。

 

          上記のケースでは、一郎さんが実子でいることから、

            法定相続人に含めることができる養子の数は、1人となります。

            今回、ひろみさんとさとみさん、2人の養子がいますが、

            法定相続人の数にカウントできる人数が1人に制限されることになります。

 

          特別養子縁組により被相続人の養子となっている人は、実子として

           扱われます。法定相続人の数が制限されることはありません。

            特別養子縁組をすると、戸籍上養親の子となり、実親との親族関係がなくなります。

           実親と養親、双方の親をもつことになる普通養子縁組とは異なります。