土地の評価(路線価方式)所在地区の確認
土地の評価方法には、大きく分けて「倍率方式」と「路線価方式」の2つがあります。
「路線価方式」により 土地を評価するときは、
路線価 × 面積 = 評価額 となります。
上記の式で計算するのが基本となってきますが、評価しようとする土地の形状によって
評価を増額する必要が出てきたり、一方で 減額することができます。
例えば、土地の形が きれいな正方形や長方形であれば、いろいろな用途に使うことが
できるため、その土地の価値は高い といえるでしょう。
一方で、いわゆる「 うなぎの寝床 」のような 形であれば、用途は限られてしまいます。
このような場合は、減額の対象となります。
また、土地の一方のみが道路に接している場合もあれば、二方の道路に接している場合もあります。
二方の道路に接している場合は、それぞれが接している道路の路線価を基に評価していくことに
なります。二方の道路に接しているほうが利便性が高いと考えられるため、
評価するときは、増額の対象となります。
このように、個々の土地によって、評価額の計算を調整していくときには、
「画地調整率」という率を使っていきます。
それにはまず、評価しようとする土地が どのような地区に所在しているのかを
確認する必要があります。所在する地区ごとに、画地調整率が決められているからです。
路線価図の上部には、評価しようとする土地が、どの地区に所在しているのか
地区表示記号が示されています。
以下の7種類に分かれています。→ 路線価図 参照
◇ ビル街地区 … 大都市における商業地域内
高層の大型オフィスビルや店舗があり、敷地の規模が大きい
◇ 高度商業地区 … 大都市の都心や副都心、地方中核都市の都心における
商業地域
中高層の百貨店、専門店舗などが街を形成している
◇ 繁華街地区 … 大都市や地方中核都市で著名な商業地、飲食店舗や
レジャー施設が多く、歓楽街
高度商業地区と異なり、狭い街路に中層以下の小規模な建物が
立ち並んでいる
◇ 普通商業・併用住宅地区
… 普通商業地区 → 第1種、第2種住居地域や準工業地域内の
国道、県道沿いにあり、中低層の店舗などが
連なる商業地区
… 併用住宅地区 → 商業地区の周辺部
第1種、第2種住居地域や準工業地域内の
国道、県道沿いにあり、住宅が混在する小規模の
店舗など低層の建物が多い
◇ 中小工場地区 … 工業地域内にあり、敷地規模が 9,000 ㎡ 程度までの
工場などが集中している
◇ 大工場地区 … 工業地域内にあり、敷地規模が 9,000 ㎡ を超える
工場などが集中している
◇ 普通住宅地区 … 主として居住用建物が連続している
路線価図の地区表示記号をみると、〇◇□ などで、路線価の数字を囲ってあるもの、
また、普通住宅地区のように、数字のみのものもあります。
評価倍率表で、評価しようとする土地が「路線価」を使うことが
わかったら、その土地に付けられている路線価を確認。
例えば、路線価が、70E で 無印であれば、普通住宅地区、
路線価が、70E で ◇ で囲まれていれば、中小工場地区 となります。
所在する地区の確認ができたら、次は、画地調整率を使って 評価をしていくことになります。
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